人生の質を考える。ポジティブ心理学の挑戦
どうも、ふじです。
個人的には「幸せ」っていう言葉は嫌いなんですが、とても重要なことです。
なぜ嫌いなのかというと、世の中の認識的に「幸せ=ハッピー」だからです。
僕はハッピーなキャラになれない遺伝子を持っているので、幸せになれないということになってしまいます。だからイヤなんです。
でも、そんな僕も平均的な人と比べると幸福度的にはまあまあ高い方なんですよね。
なんでそんなことが起きるのかというと、ハッピーは幸せの構成概念の1つにすぎないからです。
最近では、幸せという言葉は、「天気」と同じで構成概念のことを表すようになってきています。具体的にいうと、「天気」には温度とか湿度とか気圧みたいにいくつかの要素があるわけです。
幸せも一緒だよね?っていうことなんです。
ポジティブ心理学を創設したマーティン・セリグマンは幸福には5つの要素があると言っています。なのでこれから、その5つの要素を紹介します。
幸福の5つの要素
①ポジティブ感情
②エンゲージメント
③意味
④関係性
⑤達成
この5つの構成要素をまとめて『ウェルビーイング』といいます。
ウェルビーイングが高いほど幸福ということになります。
①ポジティブ感情
これは一般的にいわれる『快楽』のことです。
うれしいとか、気持ちいいとか、楽しいとかそういう感情のこと。
例えば、友達と集まってワイワイやってると幸せっていうのは、このポジティブ感情を感じている状態と言えるでしょう。
ただ、このポジティブ感情には問題点も見つかりました。それは、
・遺伝で50%決まってしまう
・慣れが生じる
・一過性である
ということ。なので、そもそも快楽を感じにくい人たちが一定数いるんですね。僕もそのうちの1人です。それから、同じことをしているとだんだんつまらなくなってくるし、そのとき限りの楽しみということです。
それでも、楽しい経験というのは幸せには不可欠な要素なので、飽きないように少しずつ変化をつけていくことがポイントになってきますね。
②エンゲージメント
これは、いわゆる『夢中』になるということ。充足感というふうに置き換えてもいいですね。
何かの作業に没頭していて時間が止まったような感覚を感じている状態のことを指します。ポジティブ心理学では『フロー体験』と言います。
このフロー状態を経験するための条件というのもわかってきていて、
フローの提唱者であるミハイ・チクセントミハイは8つの条件があると言っています。
・明確な目的があること
・1つの作業に専念していて集中していること
・自己意識が低下していて作業と融合している感覚があること
・時間感覚の圧縮が起こること
・フィードバックがすぐに得られること
・作業の難易度が適切であること
・自分が場をコントロールしている感覚があること
・活動自体に価値があること
条件がたくさんあって難しそうですが、わりと経験したことがあるっていう人も多いと思います。スポーツ選手がゾーンに入るとかいう時も、このフロー状態の1つです。
自分の強みや才能を発揮している時に起こりやすいと言われています。
③意味
これは、自分よりも大きな何かに仕えている時に味わう感覚のこと。
例えばボランティアなんかに参加して、なんとも言えない充実感を味わうことがありますが、
この、人生の意味を感じているといえます。
人生に意味を感じることは、ポジティブ感情やエンゲージメントよりも幸福感が大きいと言われています。幸せになりたいなら、自分以外のものに尽くしてみるということが重要になってきますね。
④関係性
より良い人間関係というのも幸福に大きく関わってきます。
というのも、楽しい経験をしたり、充実感を感じたり、意味や目的を感じたり、大きな達成をしたりと幸福感を感じる経験は、自分以外の他者が関わっていることが多いからです。
ポジティブ心理学の創始者の1人であるクリストファー・ピーターソンは、ポジティブ心理学を一言で表すとしたら、それは「他者」であると答えています。
⑤達成
これは、ある目的を達成した時に得られる喜びのことです。達成することに喜びを感じるという人は先に述べた、ほかの幸福の要素も一緒に味わっているかもしれません。
まとめ
幸福を構成する5つの要素を見てきましたが、いかがだったでしょうか?
あなたはどの要素が多かったですか?もちろん全ての要素が相互作用して幸福を作っていきますので、出来るだけたくさん満たしている方が幸せだと言えそうです。